ワクチンの安全性:リスク-ベネフィット比

Steven L. Shafer, MD

豚インフルエンザの大失敗

ワクチン1976年1月、ニュージャージー州の米陸軍訓練センターであるフォートディックスで、健康な若い軍人のグループが未知の呼吸器疾患にり患した。そのうち数人は入院した。入院を拒否した1人の新兵が死亡した。原因は、1918年のパンデミックの原因となったインフルエンザ株であるH1N1であることが判明した。これはインフルエンザの中でも最も危険な形態と考えられていたが、1918年以降、ほとんどの場合で豚を職業上扱う人のみに関連するものであった。58年ぶりに、H1N1はヒトとヒトとの接触を通じて急速に広がったのであった。500人の若い男性のうち、13人が数週の間に感染し、1人が亡くなった。

米国疾病対策センター(Center for Disease Control, CDC)の科学者には、インフルエンザによる世界の滅亡が人類にふりかかっているように見えただろう。CDCは、1918年には利用できなかった技術である予防接種や、1957年と1968年の小規模なインフルエンザの流行を根拠として、集団予防接種を行うべきであると発表した。1976年3月24日、Gerald Ford大統領が医師達とともに会見に臨んだ。ポリオワクチンで名高いSabinとSalkが以下のように述べた:

「効果的な対策を講じない限り、来年の秋と冬に米国でこの危険な病気が流行する可能性が非常に高いと大統領に進言した。現時点ではっきりと述べたい。この脅威がどれほど深刻であるかは誰にもわからないが、だからといって、我々の国の健康を守る機会を得られないのはどうなのだろうか。そこで、本日、以下の措置を発表する。私は議会に、4月の閉会前に、米国の全国民に接種できる十分量のワクチンの製造のために1億3500万ドルを割り当てるよう求めたい。」1

そしてワクチンの実地試験は4月に始まった。集団予防接種が1976年10月1日に始まったのであるが、その11日後、ピッツバーグの3人の高齢のワクチン接種者が接種のほぼ直後に死亡した。アレゲニー郡保健局は予防接種プログラムを一時停止した。ミネソタ州では、保健当局が数例のギランバレー症候群の発症を感知した。これに続いて、原因不明の死亡とギランバレー症候群(インフルエンザ自体とインフルエンザワクチンの両方の合併症)の発生率が上昇したことが明らかとなった。2 冬にH1N1の症例が出現しなかった場合、認知されるリスク/ベネフィット比はリスクのみにシフトするため、ワクチン接種プログラムは12月に中止された。

1976年のこの「豚インフルエンザの大失敗」を受けて、新しいプログラムが設立された。皮肉なことに、1976年に予防接種を受けた人は、2009年のH1N1パンデミックの際に高齢者として保護されていた可能性がある。3 1976年の豚インフルエンザワクチン接種プログラムは、今日のワクチン接種プログラムで見られるワクチンのベネフィットとワクチンの安全性についてのバランスをどうとるかという課題の多くを予見していた。

左パネル:1918年のインフルエンザのパンデミック、国立衛生医学博物館、米軍病理学研究所、ワシントンDC、アメリカ合衆国。右上のパネル:陸軍大尉Isaiah Horton博士がCOVID-19ワクチンを接種されている様子。米国国防長官。右下のパネル:豚インフルエンザワクチンを接種されているジェラルドフォード米国大統領、ジェラルドRフォード大統領図書館。

左パネル:1918年のインフルエンザのパンデミック、国立衛生医学博物館、米軍病理学研究所、ワシントンDC、アメリカ合衆国。右上のパネル:陸軍大尉Isaiah Horton博士がCOVID-19ワクチンを接種されている様子。米国国防長官。右下のパネル:豚インフルエンザワクチンを接種されているジェラルドフォード米国大統領、ジェラルドRフォード大統領図書館。

オペレーションワープスピード

1976年の「豚インフルエンザの大失敗」の際には、フォートディックスでの最初の発生以降今日までにH1N1のその後の症例が見られなかったわけではあるが、今日2021年4月5日の時点で、世界中で1億3000万人以上の感染症例と280万人の死亡がSARS-CoV-2によって発生している(図1 )。米国では、11人に1人がSARS-CoV-2に感染しており、約600人に1人のアメリカ人がCOVID-19感染により死亡していることになる(2021年3月現在54万人以上の死亡が確認されている)。

(全世界での感染・死亡状況:2021年4月5日現在)

図 1:(全世界での感染・死亡状況:2021年4月5日現在)<sup>32</sup><br /> 出典:毎日のCOVID-19更新、著者からの許可を得て使用。

図 1:(全世界での感染・死亡状況:2021年4月5日現在)32

出典:毎日のCOVID-19更新、著者からの許可を得て使用。

COVIDの流行は世界中の科学力をかつてないほど結集させることとなった。米国において、「オペレーションワープスピード」は、COVID-19に対するワクチンやその他の治療法を追求している企業にほぼ無制限の政府支援を提供する官民パートナーシップであった。同様のプログラムがヨーロッパ、インド、中国で確立され、前例のない成功を収めた。

世界保健機関によると、現在臨床開発中のワクチンは82種類ある(表1 )。4 これらのうち、13のワクチンが現在少なくとも1か国で承認されている。 5 これらの全てで有効性が示されている。発生した唯一の重大な安全上の懸念は、アストラゼネカワクチンによる血栓症であるが可能性は非常に低い。強調するため繰り返し述べるが、唯一の重大な安全上の懸念が浮上しているのは、アストラゼネカワクチンによる非常に低い可能性の血栓症である。

表 1: 開発中のワクチンプラットフォーム33

プラットフォーム 候補ワクチン
タンパク質サブユニット 28
ウイルスベクター(非複製) 12
DNA 10
不活化 11
RNA 11
ウイルスベクター(複製) 4
ウイルス様粒子 4
弱毒生ウイルス 2
複製ウイルスベクター+抗原提示細胞 2
非複製ウイルスベクター+抗原提示細胞 1

ワクチンは免疫系を刺激する。明らかにこれこそが肝心なのである。倦怠感、頭痛、筋肉痛、嗜眠、一般的な「インフルエンザ様」症状など、これがどのように感じられるかをご存知だろうか。これらの反応はいわゆるウイルスによって引き起こされるものではない。これは、免疫システムが活性化されたときに体に生じる感覚なのである。ワクチンは免疫系を活性化するので、どのワクチンであっても数時間から1、2日は気分が悪くなる可能性がある。針を刺されるのでワクチン接種は少し痛むだろうとあなたが考えるのと同じように、ワクチン接種によって免疫システムを活性化されることが、ウイルスを注入されているように感じるのは当然だろう。

問題は、安全性に関してウイルスに感染しているように感じさせる以外に、ワクチンが他にどのような望ましくない影響を与える可能性があるかということだ。

ワクチンの安全性と有効性

1. BNT162b2は、ファイザーとBioNTechによって開発されたmRNAワクチンである。これは、米国で緊急使用許可(Emergency Use Authorization, EUA)*によって承認された初めてのワクチンである。43,548人の被験者を対象とした研究では、このワクチンが95%という並外れた有効性とほぼ100%の重症化予防効果を示した。6 これは、MMRVワクチンの有効性と同等である。7 ワクチンを受けた1人の患者(> 20,000人のうち)だけが重症COVID-19感染を発症した。一般的な有害事象は、注射部位の痛みとインフルエンザ様症状のみであった。フェーズ3の研究で実証された安全性と有効性は、その後、ワクチンがイスラエルで大規模に展開されたときに再現された。8

BNT 162b2ワクチン接種プログラムが開始された直後に、アナフィラキシーのいくつかの症例が観察された。9 最新の評価では、アナフィラキシーのリスクは約100,000人に1人である。10 mRNAワクチンは、細胞へのmRNAの侵入を促進するために脂質ナノ粒子を組み込んでいる。現在、脂質ナノ粒子がこのアレルギー反応の原因であると考えられている。11 アナフィラキシーのリスクは、最大30分間の個人のワクチン接種直後のモニタリングの導入によって軽減され、アナフィラキシーによる健康被害のリスクがほぼ0に減少した。CDCは、BNT162b2ワクチンに関連する死亡はないと推定している12

2. mRNA-1273は、Modernaによって開発されたmRNAワクチンである。これは、米国でEUA承認を受けた2番目のワクチンである。30,420人を対象とした第3相試験では、このmRNA-1273ワクチンも94%という卓越した有効性を示した。これを受けて、FDAはワクチン承認のために50%の有効性という基準を設定した。13

Moderna mRNA-1273のリスクは、ファイザー/BioNTechのものと同じである。14 両方のワクチンが細胞への侵入を促進するために同じ脂質ナノ粒子を使用していることから、リスクに関しては想定通りであった。15 アナフィラキシーのリスクは約20万人に1人である。現時点で死亡や重篤な合併症は認めていない。ただし、mRNA-1273の被接種者では、免疫系が上昇している間、軽度の気分不良を起こしやすい。

3. AD26.COV2.Sは、mRNAタイプのワクチンではなく、Johnson&Johnsonによって開発された非複製ウイルスベクターワクチンである。これは、米国でEUA承認を受けた3番目のワクチンである。44,325人の成人を対象とした第3相試験では、米国で72%、ラテンアメリカ諸国で66%、南アフリカで57%の有効性が認められた。16 COVID-19で死亡したワクチン接種患者はいなかった。現時点で安全性に関するデータは、査読済みの文献には掲載されていない。ただし、安全性プロファイルはFDAブリーフィングドキュメント17に詳しく説明されている。「2021年1月22日のデータカットオフまでの安全性分析には、18歳以上のランダム化(1:1)された参加者43,783人が含まれており、追跡期間の中央値は2か月であった。この分析は、EUA承認を妨げるような特定の安全上の懸念を認めず、安全性プロファイルが問題ないことを追認している。」この研究ではアナフィラキシーの例はなかったが、アナフィラキシーとして分類されなかった過敏反応をワクチン接種の2日後に示した症例が一例あった。*

4. AZD1222は、ChAdOx1 nCoV-19としても知られ、オックスフォード大学とアストラゼネカのパートナーシップによって開発されたアデノウイルスベクターワクチンである。ヨーロッパ、アジア、南アメリカで承認されている。アストラゼネカは最近、米国で第3相試験を完了し、米国でEUAの承認を求める計画を​​発表した。

AZD1222は最初から呪われていたようだ。非常に重要な第3相試験で投薬エラーが発生し、意図したよりも低用量の患者の亜集団が生じることになった。驚くべきことに、これらの患者はより良い免疫応答を示したが、なぜそうなったのかよくわかっていない。中間分析では、ワクチンはプロトコルで指定された高用量を投与された群で62%有効であったのに対し、低用量を投与された群では90%有効であった。18 最終的な分析では、ワクチンの有効性は、標準量の単回投与後で76%だった。19 ワクチン接種群において接種21日後に入院を要する患者はおらず、同群の患者にCOVIDによる死亡はなかった。

安全性分析により、2つの有害事象が特定された。一例の横断性脊髄炎と、一例のワクチン接種後の40℃の説明のつかない発熱である。両症例ともに寛解した。さらに一例の横断性脊髄炎が報告されたが、その後、現場調査員によってワクチンと無関係であると判断された。

AZD1222の承認後にNew England Journal of Medicine誌 に掲載された南アフリカからの論文によれば、南アフリカで主たる株となった亜種B.1.351に対して無効であるとされている。20

2021年3月、ノルウェーでAZD1222ワクチンの接種後3人の患者に血栓性イベントが発生し、1人の患者が死亡した。ノルウェー当局は調査が終わるまでワクチンの使用を停止した。英国での22例を含む、さらなる血栓性イベントがヨーロッパで報告された。21 オーストラリアからも症例が報告されている。22 これらの症例で珍しいのは、血小板減少症に関連していることであり、これはヘパリン起因性血小板減少症との機序的な関連を示唆している。23 これに応じて、デンマーク、ノルウェー、アイスランド、ブルガリア、アイルランド、オランダ、ドイツ、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、スウェーデン、ルクセンブルグ、キプロス、ラトビアの諸国がこのワクチン使用を停止した。その後、欧州医薬品庁、世界保健機関24、およびアストラゼネカ25は、血栓症の症例はワクチンと関連したものでないと断定し、使用を中止しないよう推奨した。

2021年3月22日、アストラゼネカは32,449人を対象とした第3相米国試験の結果を発表した。26 ワクチンは79%の効果があり、重症化予防に100%効果があった。データ安全性モニタリング委員会は、脳静脈洞血栓症を含む血栓性イベントをレビューしたが、リスク増加の証拠はなかった。治験では、脳静脈洞血栓症の症例は発生しなかった。翌日、データおよび安全性監視委員会(Data and Safety Monitoring Board, DSMB)は、国立アレルギー感染症研究所を通じて声明を発表した。その内容はアストラゼネカの報道発表に異議を唱えるものであり、DSMBはアストラゼネカがその試験において古い情報を含み有効性データが不完全である可能性があることへの懸念を表明した。27

前述のように、AZD1222は、臨床試験での投薬エラーから始まって、呪われているようだ。低用量のほうがより高い有効性を生み出すという発見、非常にまれな横断性脊髄炎の症例に対する懸念、血栓症、そして今回のデータのチェリーピッキングに関する懸念と論争続きである。Nature Newsに、ADZ1222の紆余曲折に関する優れたレビューが掲載されている。28 また英国の医薬品医療製品規制庁は、ワクチン接種後の血栓症と血球減少症の診断・治療ガイドラインを公開している。29

著者がAZD1222ワクチンを接種されたいか?当然であろう!ワクチンは1,700万人以上に投与されている。約50の塞栓事象があるが、これは100万あたり約3の割合である。COVID-19感染者の死亡率は現在約2.4%であり、全COVID-19感染者の20%以上がある程度の永続的な症状を示している。ざっと計算すると:AZC1222のワクチン接種によって、1,700万人× 75%の集団免疫閾値× 2%の症例死亡率× 90%の死亡予防効果= ~ 23万人の命がすでに救われていることになる。

5. スプートニクVは、ロシアのガマレヤ研究所によって開発され、現在ロシアとアジア、アフリカ、中東、南アメリカの複数の国で承認されている2つのアデノウイルスベクターワクチンを組み合わせたワクチンである。21,977人の被験者を対象とした第3相試験では、92%の有効性が認められた。30 ワクチンは、21日後の重篤な疾患と死亡に対して100%有効だった。ワクチン接種に関連する重篤な有害事象は報告されていない。

6. Coronavacは、Sinovacによって開発された不活化SARS-CoV-2ワクチンであり、現在、中国およびアジアと南アメリカの複数の国で承認されている。大規模な第3相試験のデータは現在プレスリリースでのみ入手可能であるが、これによればはCOVID-19による疾病に対する有効率は全症例で51%、治療介入が必要な症例で84%、入院症例、重症例、および致命的な症例で100%であったようだ。31

7. BBIBP-CorVは、Sinopharmによって開発された不活化SARS-CoV-2ワクチンであり、現在、中国およびアジア、南アメリカ、中東の複数の国で承認されている。CoronaVacよりも安全性と有効性に関するデータに乏しいようだ。ウィキペディアの要約によると、バーレーンでの研究で86%の有効性と100%の重症化予防効果があったようだ。これらのデータは公開されていない。

要約すると、現在承認されているワクチンは、感染予防に非常に効果的であり、ほぼ100%の重症化や死亡防止効果があるようである。mRNAワクチンによるアナフィラキシーやアストラゼネカAZD1222ワクチンによる血栓症のような非常にまれな症例など、例外的な事象はいくつかある。この特徴と、緩和されていないパンデミックによる深刻な健康、社会、および経済的コストを合わせて考えると、リスクに対するベネフィットの比率は漸近的に1:0であるといえる。

 

Steven Shafer医師は、スタンフォード大学の麻酔科、周術期および疼痛医学の教授である。


著者に開示すべき利益相反はない。


参考文献

  1. Neustadt RE, Fineberg HV. The swine flu affair: decision-making on a slippery disease. Washington (DC): National Academies Press (US); 1978.
  2. Sivadon-Tardy V, Orlikowski D, Porcher R, et al. Guillain-Barré syndrome and influenza virus infection. Clin Infect Dis. 2009;48:48–56.
  3. Xie H, Li X, Gao J, Lin Z, et al. Revisiting the 1976 “swine flu” vaccine clinical trials: cross-reactive hemagglutinin and neuraminidase antibodies and their role in protection against the 2009 H1N1 pandemic virus in mice. Clin Infect Dis. 2011;53:1179–87.
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  5. Regulatory Affairs Professionals Society. COVID-19 vaccine tracker. https://www.raps.org/news-and-articles/news-articles/2020/3/covid-19-vaccine-tracker. Accessed March 25, 2021.
  6. Polack FP, Thomas SJ, Kitchin N, et al. Safety and efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine. N Engl J Med. 2020;383:2603–2615.
  7. Henry O, Brzostek J, Czajka H, et al. One or two doses of live varicella virus-containing vaccines: efficacy, persistence of immune responses, and safety six years after administration in healthy children during their second year of life. Vaccine. 2018;36:381–387.
  8. Dagan N, Barda N, Kepten E, et al. BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine in a nationwide mass vaccination setting. N Engl J Med. 2021:NEJMoa2101765. doi: 10.1056/NEJMoa2101765. Epub ahead of print.
  9. CDC COVID-19 Response Team; Food and Drug Administration. Allergic reactions including anaphylaxis after receipt of the first dose of Pfizer-BioNTech COVID-19 vaccine – United States, December 14–23, 2020. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2021;70:46–51. doi: 10.15585/mmwr.mm7002e1.
  10. Turner PJ, Ansotegui IJ, Campbell DE, et al. COVID-19 vaccine-associated anaphylaxis: a statement of the World Allergy Organization Anaphylaxis Committee. World Allergy Organ J. 2021;14:100517.
  11. Moghimi SM. Allergic reactions and anaphylaxis to LNP-based COVID-19 vaccines. Mol Ther. 2021;29:898–900.
  12. Gee J, Marquez P, Su J, Calvert GM, et al. First month of COVID-19 vaccine safety monitoring – United States, December 14, 2020–January 13, 2021. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2021;70:283-288.
  13. Development and Licensure of Vaccines to Prevent COVID-19 – Department of Health and Human Services, FDA Center for Biologics Evaluation and Research. June 2020
  14. CDC COVID-19 Response Team; Food and Drug Administration. Allergic reactions including anaphylaxis after receipt of the first dose of Moderna COVID-19 vaccine – United States, December 21, 2020–January 10, 2021. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2021;70:125–129.
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  16. Janssen Investigational COVID-19 Vaccine: interim analysis of Phase 3 clinical data released. National Institutes of Health News Release, January 29, 2021 (https://www.nih.gov/news-events/news-releases/janssen-investigational-covid-19-vaccine-interim-analysis-phase-3-clinical-data-released). Accessed March 25, 2021
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  19. Voysey M, Clemens SAC, Madhi SA, et al. Single-dose administration and the influence of the timing of the booster dose on immunogenicity and efficacy of ChAdOx1 nCoV-19 (AZD1222) vaccine: a pooled analysis of four randomised trials. Lancet. 2021;397:881–891.
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  29. Guidance produced from the Expert Haematology Panel (EHP) focussed on syndrome of thrombosis and thrombocytopenia occurring after coronavirus vaccination. https://b-s-h.org.uk/media/19498/guidance-version-07-on-mngmt-of-thrombosis-with-thrombocytopenia-occurring-after-c-19-vaccine_20210330_.pdf. Accessed April 6, 2021.
  30. Logunov DY, Dolzhikova IV, Shcheblyakov DV, et al. Safety and efficacy of an rAd26 and rAd5 vector-based heterologous prime-boost COVID-19 vaccine: an interim analysis of a randomised controlled phase 3 trial in Russia. Lancet. 2021;397:671–681.
  31. Mallapaty, S. China COVID vaccine reports mixed results — what does that mean for the pandemic? Nature. January 15, 2021. https://www.nature.com/articles/d41586-021-00094-z. Accessed March 25, 2021.
  32. Source: Steve’s Daily COVID-19 update, distributed by the author daily except Sunday. The update is freely available. To be added to the distribution list just send me an e-mail ([email protected]). Case and death data are from the repository maintained by Johns Hopkins.
  33. World Health Organization. Draft landscape and tracker of COVID-19 candidate vaccines. April 6, 2021. https://www.who.int/publications/m/item/draft-landscape-of-covid-19-candidate-vaccines. Accessed April 6, 2021.

* この記事の発行後、ジョンソン&ジョンソンワクチンが血栓症と低血小板症候群に関連している可能性が高まったようだ。(https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/vaccines/safety/JJUpdate.html)。発生率は、100万回のワクチン投与あたり約1例。CDCは、関連性を調査し危険因子を特定している期間には、投与を一時停止することを推奨していた。2021年4月23日、CDCとFDAは、ジョンソン&ジョンソンワクチンの投与の一時停止を解除し、その潜在的なベネフィットがリスクを上回っていることを理由に挙げた。